EYS-STYLEプロデュース オリジナルピアノ誕生!

みなさん、こんにちは。EYS-STYLE広報の泉です。

そろそろ秋の気配を感じる気候となってきましたね。食欲や運動など、「◯◯の秋」とよく言いますが、EYS-STYLEでは、やはり「芸術の秋」を推したいところです。

さて、本日は7月のエレキギター、8月のクラリネットに続いて、9月に新たにオリジナル楽器として加わることになりました、EYS-STYLEプロデュース オリジナルアップライトピアノ「Glänzend (グレンツェント )」についてお伝えさせていただきます。「グレンツェント」には音楽用語で「華やかな」という意味があり、ピアノは一人オーケストラとも言われ、華やかな音を奏でるという意味を載せたネーミングになっています。

実は楽器プレゼントがスタートした時から、ぜひピアノをプレゼント楽器のラインナップに加えたいという思いはありました。開発や流通など、様々な課題があり苦戦しましたが、本格的な取り組み開始から約2年という歳月をかけ、この度やっと皆様にオリジナルピアノをお届けできることになり、私たちも喜びで一杯です!!

※電子ピアノもリリースしております、詳しくはこちらをご覧ください!

EYS-STYLEがオリジナルピアノの製作に取り組む理由

ちょっと振り返り…「EYS-STYLEが楽器をつくる理由」

「音楽教室」のEYS-STYLEが、オリジナル楽器の製作にこだわる理由は、これまでのブログでもご紹介をさせていただいた通り。少し振り返りをさせていただきますと、実はEYS-STYLEには楽器製作販売事業部があり、オリジナル楽器の製作や、楽器の価格比較、販売サイト「オトリエ」の運営を行っています。

世の中には様々なメーカーの楽器が販売されていますが、EYS-STYLEは「楽器の値段は掛け値なしの正味の価値に合っていない」と考えています。つまり、楽器本来の素材・加工技術・品質からすると、もっと安い値段で買うことができるはずということです。

では楽器の値段はどのように決まっているのか?

それには、ブランド名やアンティーク的価値、そして装飾やデザインという要素が大きく関係しています。また、販売経路によってはその間で発生する手数料等でも値段が変わります。

でも、これらの要素は楽器の本質的な価値とは関係がありません。例えば、同じ工場で作られた全く同じ楽器であれば、ブランド名が刻印されているからと言って、音や操作性は何も変わりませんよね。

EYS-STYLEではこれらの要素ではなく「素材と部品」と「加工技術」こそが、楽器本来の価値であると考えています。

楽器製作販売事業部では、この品質と価格の関係を明確にし、価値に見合った適正価格で楽器を提供することを目標に、楽器製作に取り組んでいるのです。

詳しくはこちらのエレキギター誕生記事を御覧ください!↓

やっぱりピアノで練習していただきたい

EYS音楽教室には、様々な楽器コースがありますが、やはりピアノは人気楽器。前述の通り楽器のランクや値段は様々ですが、やはりグランドピアノはお値段も数千万円レベルですし、大きくてお家に置くのは難しいでしょう。アップライトピアノでも数十万円する上に、種類も多いので、レッスンを始める段階では、ピアノを購入する決心がつかない方が多いと思います。ピアノを習い始めても、はじめは電子ピアノやキーボードから始める人も多いのではないのでしょうか。ピアノ人口は多いですが、他の楽器と比較すると本物の楽器を持っている人は実は少ない、というのがピアノかもしれません。

しかし、やはり本物のピアノを使って練習することは効果的です。自分のタッチがそのまま音に反映されるので、表現の幅が広がるのは間違いありません。ぜひ、はじめからピアノで練習していただき、ご自身の表現を楽しんでいただきたいという思いから、EYS-STYLEではオリジナルピアノを製作し、プレゼント楽器に加えることにこだわってきました。

オリジナルピアノ製作に協力してくれる工房を探して…楽器市を巡った日々

EYS-STYLEのピアノ製作が本格的に始まったのは、なんと今から2年も前の2017年。それまでもヴァイオリンや二胡など、様々な楽器開発を行ってきた担当者が、経験豊かな調律師とタッグを組んで、EYS-STYLEプロデュースのピアノ開発に着手したのです。

楽器開発の第一歩は、楽器製作に協力してくれる工房探しです。当社の楽器開発への思いを理解し、高い品質のものを提供してくださる工房を探さなくてはなりません。各国の楽器市を巡って、多くの工房との接点をつくり、実際にその工房が作っている楽器を手に取って品質を見極めます。

工房のこれまでの業績や貿易条件、生産体制等のチェックに加え、事前に調律師とともにタッチの軽さや跳ね返り具合、ハンマーの質など、特に重視すべき26の項目を定め、実際に弾いてみた感覚とも合わせて評価をしました。また、実際に工房の方とお話しして、当社の思いや事業について知ってもらうことも大切にしました。

そして、フランクフルトのミュージックメッセ、ロサンゼルスのナムショー、上海など世界4大楽器市場の1つで、今回の「Glänzend (グレンツェント )」の開発に協力してくださった工房と巡り合ったのです。この工房を含め、楽器市で候補として選んだ工房が製作している4種類のピアノを購入して日本に帰り、一品一品調律師とともに検品し、ひとつひとつの部品から、弾き心地まで徹底的に自社で調査を行いました。提携工房を決定し、様々な調整や工夫を行った末、2019年にやっとEYS-STYLEプロデュースのオリジナルピアノが完成したのです。

ピアノの特徴をご紹介

さて、ここからはこのような苦労を経て完成した「グレンツェント」の特徴についてご紹介させていただきます。ピアノだけでなく、EYS-STYLEのオリジナル楽器は、初心者の方にも演奏していただきやすい、かつお使いいただく方の技術が工場してからも、長く愛用していただけるスペックであることを大切にしています。

仕様

こだわりポイント

低音と中音にアグラフを設置

アグラフとは、上記写真の真ん中に見える、3つの穴で3本の弦を支えている金属の部品のことです。ピアノには1音につき3本の弦がついており、その3本をハンマーで叩くことで音を出します。ずっと弦を叩き続けていると、弦の位置がずれ、音が正確に鳴らなくなったりします。アグラフは弦のズレを防ぐ部品なので、音がまちまちにならないという効果があります。

この部品、通常であればランクの高い商品にしかついていないものなのです。最高級レベルの商品は低音から高音まで、すべての音にアグラフが付いているものもあるのですが、EYS-STYLEオリジナルでは、銅線がまいてあり音がビビリやすい(ボボボ…と変な音の響きがすること)中低音にアグラフを設置することで、音色の安定を図っています。

背が高く、音の響きが良い

「グレンツェント」は高さが1324mmと、アップライトピアノの中ではかなり背が高いピアノになります。アップライトピアノは小さいもので1100mm程度、背の高いものでも平均1300mm程度ということをお伝えすると、背の高さをわかっていただけるのではないでしょうか。

背が高いことのメリットは、何と言っても音の響きの良さ。弦が長く、背面の響板も大きいので、音がよく響きます。グランドピアノも良いものになればなるほど、弦が長くなり、ピアノのサイズも長くなりますよね。アップライトピアノもそれは同じで、背が高くなればなるほど、弦も長くなります。逆に背が低くなると、弦も短くなり響板も小さくなるため響きが悪くなり、銅線の巻きも増えるのでビビリ音が出やすくなります。

黒鍵が黒檀

写真を見ていただいてお気付きのことはないでしょうか?そう、黒鍵に木の模様が出ていますよね。「グレンツェント」の黒鍵はすべてアフリカ黒檀でできています。これもアップライトピアノでは珍しく、普通はベークライト(プラスチック)が使用されており、黒檀は高級なものでしか採用されていません。ベークライトだとつるつるしていますが、指にフィットするような感覚で演奏することができます。

鍵盤蓋にセーフティーアームがついているので、お子様でも安心

ピアノを触ったことがある方はお分かりいただけるかと思うのですが、ピアノの鍵盤蓋は意外に重く、重力の勢いでそのまま閉まるので、うっかり手を挟んだりすると非常に危険です。特にお子様は腕力もまだ弱いので心配ですよね。「グレンツェント」はセーフティーアームが付いているので、鍵盤蓋がゆっくり閉まり安心です。

このように、プレゼント楽器ながら、初心者の方でもお子様でも、そして長く使う方にもご満足いただけるスペックのオリジナルピアノをご用意しました。

当社の調律師のイチオシポイント

ここからは、当社の調律師が注目する、少し専門的なイチオシポイントをご紹介します!普段はピアノの中に入っていて見えない部分の特徴をご紹介しましょう。

アクションがすべて木でできている

アクションとは、鍵盤を押すとハンマーが動いて弦を叩き、音が鳴る一連の仕組みのことです。「グレンツェント」はアクションがすべて木でできています。こちら、木だけでなくプラスチックの部品が使われているピアノも多いのですが、プラスチックだと雑音が発生することが多いので、調律師によると断然木製が良いとのこと。

また、ハンマーはドイツの老舗、レンナー社のものを採用しています。

レンナー社のハンマーは、スタンウェイなどにも採用されており、世界的に品質を評価されています。

キャプスタンも木製のものを採用

キャプスタンとは鍵盤の後方についている部品で、鍵盤の動きをアクションに伝える役割を果たしています。背が低いピアノでは、キャプスタンが金属製で小さなボタンのような形になっているのですが、「グレンツェント」は背の高さもあるので、ポストワイヤーと木で構成されたキャプスタンを採用しています。

幅広い年代の方に弾きやすいタッチと柔らかな音質

そして最後は弾き心地と音。これらに関しては人によって好みもあるため、何が良いとは一概には言えませんが、グレンツェントはEYS音楽教室のプレゼント楽器をお使いになる、お子様から大人の方まで、幅広い年代の方が弾きやすいタッチにこだわっています。当社の調律師によると、グレンツェントの弾き心地は重厚感があるそうです。速い曲を弾く際に、鍵盤が軽すぎると指が滑ってしまうような感覚があるそうですが、しっかりと弾けるのでお気に入りとのことでした。

音質は柔らかく、ふんわりと包み込むような優しい音が特徴的です。ピアノにもクリアでガツンとくる音、柔らかい音など様々なタイプがありますが、当社の調律師とイベント担当者はグレンツェントの音質が気に入っている様子でした。

グレンツェントの見た目は、非常にベーシックで普遍的、飽きがこないデザインと言えるでしょう。この楽器をお使いいただくみなさんに、長く大切に使っていただけると嬉しいです。

今後のEYS-STYLEプロデュース楽器の展開

いかがでしたか?EYS-STYLEプロデュース オリジナルアップライトピアノ「グレンツェント」のこだわりや特徴を知っていただけたでしょうか?2年かけて、やっとみなさんにお届けできるグレンツェントを、たくさんの方に使っていただくことを私たちも楽しみにしています。

最近は毎月新しいオリジナル楽器をリリースさせていただいております。近々、ウクレレもオリジナル楽器をリリースする予定です。みなさん、楽しみにお待ちください!

アバター画像
2nd Community 広報
2nd Community株式会社の広報です。EYS音楽教室や当社が運営する各教室のの最新ニュースやプレスリリースを更新します。

Share

facebook twitter