2020.11.10

広報

EYSプロデュースオリジナルチェロ<Buono  PROFONDO>のご紹介!

                                                     

                                                                              

みなさん、こんにちは!2nd Community(旧:EYS-STYLE/ブランドとしてはEYSの名前を引き続き使用)広報です。さて、シリーズでお伝えしています『EYSオリジナル楽器STORY』。EYSオリジナル楽器は、どれも楽器製作のプロフェッショナル達が、素材の選定から楽器の仕様、そして製作工程の一つひとつにこだわり抜いた一品です。

これから新しい楽器をはじめようと思っている方はもちろん、すでに何かの楽器を学んでいる&演奏している方も!新しい楽器を買おうとする前に、ぜひこの記事を通してEYSオリジナル楽器こだわりの仕様とともに、楽器へ込めたEYSの想いも知っていただけたら幸いです。

                                                                            

チェロの魅力とは

                                                        

ヴァイオリンやヴィオラのように顎に挟んで演奏するには大きく、かといってコントラバスのように人が隠れてしまうほど大きい、というわけでもない。座って膝の間に挟み込むように弾く『チェロ』は、音域が広く多彩な演奏が楽しめることや、人間の声を思わせる音の響きが魅力と言われる弦楽器です。

チェロ奏者の方々の「チェロをはじめたきっかけ」を調べていると、やはり幼少期からはじめたという方が多い中、意外や意外、「高校時代から」「浪人時代に」と、そこそこ大きくなってからスタートして、今はチェロ奏者として活躍しているという方も少なくありませんでした。そのことからも、『はじめやすいクラシック楽器』であると言えそうです。

チェロのカタチは、女性のカラダを模したものとも言われていて、懐に抱くような姿勢で音を奏でるその姿がなんとも言えない優雅さと共に、セクシーさをも感じさせる…それもチェロの魅力の一つなのかもしれません。

                                                   

詳しくは以下の記事をご覧ください!

                                                                                    

EYSがチェロを作る理由

「なぜ作る?」EYSオリジナル楽器

「音楽教室」のEYSが、オリジナル楽器の製作にこだわる理由は、これまでのブログでもご紹介をさせていただいた通り。少し振り返りますと、実はEYSには楽器製作販売事業部があり、オリジナル楽器の製作や、楽器の価格比較、販売サイト「オトリエ」の運営を行っています。 世の中には様々なメーカーの楽器が販売されていますが、EYSは「楽器の値段は掛け値なしの正味の価値に合っていない」と考えています。つまり、楽器本来の素材・加工技術・品質からすると、もっと安い値段で買うことができるといいます。

 

                                                       

では楽器の値段はどのように決まっているのか?

それには、ブランド名やアンティーク的価値、そして装飾やデザインという要素が大きく関係しています。また、販売経路によってはその間で発生する手数料等でも値段が変わります。

でも、これらの要素は楽器の本質的な価値とは関係がありません。例えば、同じ工場で作られた全く同じ楽器であれば、ブランド名が刻印されているからと言って、音や操作性は何も変わりませんよね。

EYSではこれらの要素ではなく「素材と部品」と「加工技術」こそが、楽器本来の価値であると考えています。

楽器製作販売事業部では、この品質と価格の関係を明確にし、価値に見合った適正価格で楽器を提供することを目標に、楽器製作に取り組んでいるのです。

                                                         

質の良い楽器でなければ、上達することは難しい

「演奏する人が良い演奏ができるか否かは、質の良い楽器を使っているか否か、に大きく左右される」といいます。言い換えれば、質の良い楽器を使わなければ、上達は難しいということです。では、「質の良い楽器」とは、何を指すのか。――それは、<正しく測定し作られた楽器>であると、EYSオリジナルヴァイオリンをプロデュースした、イタリア・クレモナ在住のヴァイオリンマエストロ フェルナンドサルバトーレ氏はいいます。そのために、彼ら職人たちは、材料の質を見極める目を養い、メジャメント=正しく測定し作る技術を磨き続けているのだと。すべては、良い音を出すために。

フェルナンド氏プロデュースEYSオリジナルチェロ<Buono PROFONDO(ブォーノ・プロフォンド)>は、ひとりでも多くの人に美しい音色を奏でられる楽器を届けたいというフェルナンド氏の想いと、ヴァイオリンづくりで得た技術とその哲学のエッセンスをちりばめ、氏監修のもと、作られたれた1本です。

                                       

フェルナンド氏の詳細についてはこちらの記事もご覧ください!

                                                                      

EYSオリジナルチェロ<Buono PROFONDO>の特徴をご紹介

はじめてチェロに触れる方にも弾きやすく優しい丸型の指板、持ちやすく加工したアッパーナットのくぼみなど、演奏しやすい構造をふんだんに採用しました。表板には木目の広いスプルース、横・裏板にはメイプルを使用し、高級感のあるデザインにこだわりました。

                                      

削りだしによる美しいアーチが高級感を演出します。

                                             

                                           

弾きやすいよう調整されたアッパーナットの溝。

                                            

                                         

木目の広いスプルースを使用しました。

                                           

                                                  

指板は、演奏しやすいといわれる丸型を採用。

                                                                        

                            

内側(空洞内)にはフェルナンド氏プロデュースを示すオリジナルシリアルナンバーを付けています。

                                           

駒は音に与える影響が大きい大切なパーツ。フランスAUBERT製を使用。

                                                                                       

多くの偉人を夢中にさせる弦楽器の神秘

                                          

日本のロケットの父と言われる糸川英雄博士(1912年-1999年)の研究グループが、日本で初めて宇宙をめざすロケットをつくり、発射実験をスタートさせたのは1955年のこと。日本の宇宙開発のはじまりと言われています。糸川博士は、航空工学・宇宙工学を専門とする工学博士でありながら、ヴァイオリンを研究し自作をしたり、自らチェロを弾いたり愉しむ趣味がありました。それだけでなくバスケットボールや水泳、さらにバレエも踊る!と実に多彩な魅力を放つ人だったといいます。

博士がチェロを弾きはじめたのは高校時代。「座って弾けて、楽そうだから」と思ったのがきっかけだそう。以後50年余り月2回チェロのレッスンに通ったという話は、弦楽器愛好家の間では有名な話だそうです。戦時中は戦闘機の開発をしていた博士ですが、戦後はGHQから飛行機の研究を禁じられ、その間行っていたのがヴァイオリンの研究。博士は後に45年をかけて自ら一挺のヴァイオリンを作り上げるのですが、一方でのちに『東洋のストラディバリ』と呼ばれた名匠 ヴァイオリン職人の陳昌鉉(ちん ちゃんひょん 1929年-2012年)は、偶然にも通っていた明治大学の講堂で、糸川博士のヴァイオリン研究の講演を聞いたことをきっかけに、ヴァイオリン作りに人生をかけて取り組もうと決意するのです。

                   

2人の天才が<ヴァイオリン>を通してつながった瞬間でした。

                     

ヴァイオリン職人として壮絶な人生を送った陳氏について書かれた著書『海峡を渡るヴァイオリン』(河出書房新社/2002年)には、最後の方に、陳氏がアメリカ・フィラデルフィアで行われた、『ヴァイオリン・ビオラ・チェロ国際製作者コンクール』で、ヴァイオリン・ビオラ・チェロの音響と細工の全6種目中5種目のゴールドメダルを受賞したシーンが書かれています。その記載を読んで、優れた職人はヴァイオリンと同様に、ビオラやチェロ、それぞれの楽器の特徴を知り、逸品に作り上げることができることがわかります。

EYSオリジナルチェロ<Buono PROFONDO>も、ヴァイオリン製作の中でサルヴァトーレ・フェルナンド氏が培った全てを反映した一挺に他なりません。多くの偉人たちを夢中にさせた弦楽器というものの奥深い魅力を、EYSオリジナルチェロ<Buono PROFONDO>を通して知って頂けたら幸いです。

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広報担当 2nd Community

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