2021.05.28

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EYSプロデュースオリジナル フルート Ein Vogel(アインフォーゲル)のご紹介!


今回ご紹介するのは、ドイツ語で「鳥」を意味するEin Vogel の名を冠したEYSプロデュースオリジナルフルート<Ein Vogel(アインフォーゲル)>。

その名の通り明るく軽快な音が特徴のフルートです。


EYSプロデュースオリジナル楽器は、どれも楽器製作のプロフェッショナル達が、素材の選定から楽器の仕様、そして製作工程の一つひとつにこだわり抜いた一品です。

シリーズ『EYSプロデュースオリジナル楽器STORY』では、そのこだわりの仕様をご紹介するとともに、一つひとつの楽器に込めたEYSの想いも知っていただけたら幸いです。


フルートってどんな楽器?

個人的見解かもしれませんが、フルートの魅力は「斜に構える」その演奏姿にあるのではないかと思います。斜めに構えて弾く楽器ならヴァイオリンなど他にもありますが、斜めに構えるからこそ、指の動きと顔の表情が近くなり両方見えて、双方からあふれ出る優雅さや麗しさ、お嬢様感、上品さ、女子力…といった女性ならではの表現がそのままフルートの印象につながっているのではないかと思うのです。もちろん男性の奏者も少なくないフルートですが、前述したように斜に構える姿に合わせて、小ぶりな楽器であり、音域が高く澄んだ美しい音が出るという特徴も相まって、そのように感じさせるのかもしれません。


※フルートの画像ではありませんが、斜に構える演奏姿に美しさを感じます♪


フルートには、マウスピースや弓といった音を発生させるものがありません。吹き込み口のふちに息をぶつけることで中と外に分かれた息は、カルマン渦という空気の渦を発生させ、その振動を音にしています。唇のカタチや息の吹き込み方、演奏技法など吹く人によって異なる音がでるためその音色はさまざま。一見大変そうに聞こえるかもしれませんが、自分らしい演奏を表現しやすい楽器とも言えます。分解しやすく持ち運びやすいのも、嬉しいポイントです。


また腹式呼吸で演奏することで基礎代謝が上がり、免疫力アップや運動不足の解消も。吹く動作で顔の筋肉も動かすため表情筋も鍛えられ、顔のたるみ解消&アンチエイジング効果も期待できます。


音楽の面だけでなく、健康面や美容面からもメリットを感じられるのも人気の秘密なのかもしれません。


EYSがフルートを作る理由

なぜ作る?EYSプロデュースオリジナル楽器

「音楽教室」のEYSが、オリジナル楽器の製作にこだわる理由は、これまでのブログでもご紹介をさせていただいた通り。少し振り返りますと、実はEYSには楽器製作販売事業部があり、オリジナル楽器の製作や、楽器の価格比較、販売サイト「オトリエ」の運営を行っています。

世の中には様々なメーカーの楽器が販売されていますが、EYSは「楽器の値段は掛け値なしの正味の価値に合っていない」と考えています。つまり、楽器本来の素材・加工技術・品質からすると、もっと安い値段で買うことができるといいます。


では楽器の値段はどのように決まっているのか?

それには、ブランド名やアンティーク的価値、そして装飾やデザインという要素が大きく関係しています。また、販売経路によってはその間で発生する手数料等でも値段が変わります。

でも、これらの要素は楽器の本質的な価値とは関係がありません。例えば、同じ工場で作られた全く同じ楽器であれば、ブランド名が刻印されているからと言って、音や操作性は何も変わりませんよね。

EYSではこれらの要素ではなく「素材と部品」と「加工技術」こそが、楽器本来の価値であると考えています。

楽器製作販売事業部では、この品質と価格の関係を明確にし、価値に見合った適正価格で楽器を提供することを目標に、楽器製作に取り組んでいるのです。

詳しくは以下の記事をご覧ください!


演奏者に嬉しい仕様を詰め込んだ、こだわりのフルート

EYSプロデュースオリジナルフルートの開発は、プロジェクト開発初期にさかのぼります。初期の開発楽器のリストにフルートを入れたのは、フルートが不動の人気楽器の一つだからに他なりません。「いつまでも使い続けたいと思えるクオリティの高い楽器を作る」ことがEYSオリジナル楽器プロデュースのコンセプト。しかし当初は、「クオリティの高い楽器」を作るといっても、誰に聞けばいいのかわかりませんでした。


音楽家、演奏家、楽器講師、楽器製作者(職人)、楽器製作メーカー、楽器製作工房と、さまざまなところへ楽器を見てもらいながら渡り歩き、色々な話を聞きながらたどり着いた一つが「リペアラー」でした。使い続け経年した楽器からは、「どんな作りの楽器だったのか」ということはもちろん、「どんな使われ方をしてきたのか」「どんな手入れがなされてきたか」「修理の履歴は?」などリペアラーの目には、様々なものが映るといいます。であれば、『私たちはどのような楽器を作るべきか』ということが自ずと見えてくるはずだと考えたのです。


リペアラーの話を聞きながら、信頼できる工場を探し出し、厳しい条件をクリアすべく何度もやり取りを行い作り上げたのが、EYSプロデュースオリジナルフルート<Ein Vogel(アインフォーゲル)>です。


フルートは構造自体がとても複雑な楽器です。どういった構造でフルートという楽器が成り立っているのか。パーツはどのように選ぶべきか。EYSの担当は、価格とのバランスを鑑みながら一つひとつの仕様を慎重に決めていきました。当初は2つの工場で開発をスタート。マシンで行う工程と、熟練工の手作業による工程やチェックを一つひとつ見直し、幾度にもわたるEYSの要望を受け、トライアンドエラーを繰返しながら対応した1社に、Ein Vogel(アインフォーゲル)製作の依頼をすることにしたのです。

このやり取りを通して、工場の製作に関する品質も驚くほど向上し、工場からも大いに感謝されることになりました。




オフセット&カバードキイを採用、Eメカニズム、引き上げカーリング、銀メッキには彫刻を施し、ロゴ入り木製ケースなど嬉しい機能を装備。魅力あふれる一本が誕生しました。

コンパクトな楽器だからこそ、気軽に、楽しみながら、美しく&かっこよく!フルートの演奏を楽しんで頂けたら幸いです。


EYSプロデュースオリジナルフルート<Ein Vogel(アインフォーゲル)>の特徴をご紹介

優美さに秘められた機能が、鳥のような音色と吹き心地を可能に。

EYSプロデュースオリジナルフルート<Ein Vogel(アインフォーゲル)>は、ドイツ語で「鳥」を意味するEin Vogel の名を冠したEYS のフルート。その名の通り明るく軽快な音が特徴です。

また、歌口は木管楽器を始めたばかりの演奏者でも音を出しやすいように、初心者でも透き通った音色が出るような深さと広さで設計しました。機能性にとことんこだわった本格仕様のフルートです。


マテリアルは、主管・足部管、キイは、白銅&銀メッキ仕上げ。頭部管は、銀製&銀メッキで仕上げています。


初心者にとっては難易度が高く、音が出しにくいとされる高音の「ミ」(E音)。その指の運びを補助するEメカニズム(Eメカ)を備えています。


キイタイプは、カバードキイを採用。蓋状のキイカップなため、孔をきちんと押さえ、息の漏れを防ぎます。オフセットキイとの組み合わせで、キイの動きがスムーズになり、自然なフォームでの演奏が可能に。

トーンホールは引き上げカーリング仕様を採用。軽量なため演奏者の負担がなくなり、レスポンス良く素直で明るい音色を奏でることが可能です。


キイとリッププレート、ジョイント部、クラウンにはオリジナルの彫刻を施し、おしゃれ&高級感を演出。愛着がもてる仕様にしました。

また、ジョイント部のオリジナルロゴの下には、シリアルナンバーを刻印。一つひとつ丁寧に作り上げていることを証明します。


木製ケース、ポリッシングガーゼ、クリーニングロッド、ポリッシングクロスを付属。レーザー加工でEYSのオリジナルロゴ入りです。


音楽の学び方はさまざまというお話


生徒さんにEYS音楽教室で楽器習おうと思ったきっかけを聞くと、

「弾きたい曲があるから」

「演奏する姿がかっこいいから」

「〇〇さんに憧れて」

という方が多いように思います。

もちろんどんなきっかけでも大歓迎!どんなご要望にお応えできるようEYS音楽教室では、生徒さん一人ひとりに合わせたさまざまなレッスンをしています。


そう、音楽の学び方はひとつではありません。弾いてみたいという曲をいきなり弾いてみるレッスンもあれば、かっこよく見えるポーズから覚えるレッスンも。大切なのは、楽器や音楽に触れるその瞬間瞬間をどれだけ楽しめるかということ。と共に、その中から『音楽を続ける楽しさ』をも見出して頂けるようなレッスンをEYSでは展開しています。

型にはまったレッスンではない分、教える講師のスキルも高くなければできません。ぜひ素敵な講師が揃う私どもEYS音楽教室で自分に合った先生を見つけて欲しいと思います。

「音楽の学び方はひとつではない」と書きましたが、2013年に93歳でこの世を去った「ユセフ・ラティーフ」というアメリカのジャズミュージシャンをご紹介します。彼は、テナーサックスとフルートを演奏するほか、オーボエや箏など様々な楽器を演奏。ジャズだけでなく東洋の音楽をミックスした作品を発表しています。彼のアルバムの中には、ジャズとフルートが融合した素晴らしい作品がある一方で、不思議な感覚をおぼえるオリエンタル風ジャズ?という作品もあって、93年も生きていると、色々と考えることがあるものなのだと凡人としては思うところです。



注目すべきは、18歳でテナーサックス奏者としてミュージシャンのキャリアをスタートした彼が、30歳の時に州立大学でフルートを学び、さらに40歳では音楽大学に入学しオーケストラのマエストロからフルートを学んだという点です。彼はそこで音楽の学士号を、その後大学院に進み50歳で音楽教育の修士号を修得。研究活動を通して55歳では専門職学位(博士号)を修得し、大学教育にも従事しました。

才能に恵まれプロのミュージシャンとして音楽活動を行う中で、大学や大学院で展開するアカデミックな音楽へと興味が湧いた理由はわかりません(彼のインタビュー記事や研究者の論文を読めばわかるかもしれませんが)。ですが、音楽活動という社会人としての経験を携えて、社会人学生としての大学や大学院で学んだすべてが、彼の音楽に多大なる影響をもたらせたことは、わかります。

彼の足跡を辿り、彼の音楽に触れながら、彼の心中に想像を巡らせてみることも楽しいかもしれません。

まずは、ジャズに溶け合う彼のフルートの音色を愉しんでいただけたら、と思います。

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